修復工程

金仏壇の修復工程についてご紹介致します。

修復工程

再生仏壇の撮影、仕様書作成

修復が必要な箇所・改良する箇所を見極め、仕様書を作成し、各担当(職人)へ指示を行います。また、同時に修復前のお仏壇の状態と、各部位(元の蒔絵図柄等)を写真に記録しておきます。

解体

修復(洗浄、塗装、補修など)を行うため、200パーツ以上あるお仏壇の各部品を、丁寧に解体していきます。この時、見た目には分からない木地の傷みや金具の破損箇所なども点検しながら行ないます。

金具取り外し、修復

各部位の金具を1つ1つ取り外し、以下の順に再度金メッキを行います。

  1. 板金補修(金具の形を修正)
  2. 剥離(下地塗装を剥離剤で剥がし、素地を出す)
  3. 研磨(素地のブラッシング・研磨)
  4. 下地処理(酢洗い、脱脂抜き)
  5. 銅メッキ・ニッケルメッキ(光沢を出す)
  6. 銀メッキ(金の密着力を良くする)
  7. 金メッキ(金属の腐食防止)
  8. 塗装ニス引き

緑青(サビ)がひどい場合には、新しい金具に交換し直します。

木地洗浄

長年のホコリや油煙を落とすため、専用の特殊洗浄液にて木地を洗浄し、乾燥させます。

木地欠損部、キズ補修

欄間や彫刻などに欠損や瑕疵(キズ)など傷みが見られる場合は、新たな木地やパテを用いて埋めます。

木地の研磨

塗装時の表面を平らにするため、木地を研磨し、形をしっかり整えます。

下地処理

下地は塗装と研磨を繰り返し行い、「中塗り」以降の塗装表面を平らにしたり、木地と塗料をよく吸着させる役目を果たします。

中塗り

仕上げの前に「中塗り」と呼ばれる塗装を行います。漆(又は合成漆)を塗り重ねることで、塗装表面に新品同様の光沢を蘇らせます。

仕上げ塗り

最終の仕上げ塗りの工程です。漆(又は合成漆)の塗装表面を平らにするだけでなく、ホコリが入らないように注意したり、塗装にムラがないか、ツヤがきちんと出ているかなども検査します。

障子(組子、紗)

お仏壇の障子の「組子(くみこ)」と呼ばれる骨組み部分の補修又は交換を行います。(主に、折れ・割れ・欠損等の修復を行います。)

また、破れたりお線香のススで汚れてしまった「紗(しゃ)」と呼ばれる網部分の張り替えなどを行います。

金箔押し

花粉・ろうそくの油煙等で汚れたり、拭き掃除で剥がれてしまった金箔を、新しい金箔に押し直します。お仏壇の部位(欄間・屋根等の彫刻部)によっては、落ち着いた輝きの「金粉」仕様に区別します。

蒔絵(まきえ)

はじめに撮影した写真を元に、修復以前の蒔絵に復元します。(猫戸・引出等)お客様のご要望に応じて、お気に入りの図柄の蒔絵を入れることも可能です。(※別途費用を頂く場合がございます。)

金具打ち

修復工程を経て再生した金具を、元の位置に取り付けます。

組み立て

全ての修復が完了した各部品を、元のお仏壇の形に組み立て直します。

検品

最初の仕様書に基づきお仏壇と照合し、「塗装」・「箔押し」・「金具打ち」・「組み立て」など、細部にわたり厳重に検品します。

納品

検品が完了したお仏壇は、梱包後、弊社スタッフが責任を持ってお客様宅へお届けし、ご指定の場所へ安置します。最後に、お仏具のお飾りや正しい使用方法なども合わせてご説明します。

金仏壇修復工程表

仏壇の修復承ります。まずはお気軽にご相談ください。

下記写真は、100年以上経過した金仏壇を預かり、修復させて頂いた一例です。
修復後の仕上がりは、きっとご満足頂けるものと確信しております。まずはお気軽にご相談ください。
※唐木仏壇も修理できます。

修復